ロシア沿岸で絶滅した海牛の骨格を発見…保存状態はほぼ完全
ロシア沿岸で、保存状態がほぼ完全な絶滅種ステラーカイギュウの骨格を発見。全長は頭部を含め約6.1メートルと推定される。
発掘された骨格は全長17フィート(約5.2メートル)で、頭部の長さまで含めると20フィート(約6.1メートル)に達すると推定される。これは現在のシャチに匹敵する大きさだ。
ステラーカイギュウ(学名 Hydromdamalis gigas)の遺骸は、コマンドルスキー自然保護区の海岸を調査していた研究員マリーナ・シトワが、砂から突き出た肋骨を発見したことをきっかけに発掘された。
過去約200年にわたり海牛の遺骸の断片は発見されてきたが、ステラーカイギュウの専門家で、米ハワード大学の解剖学教授ダリル・ドムニング氏は「今回の遺骸は、完全な状態で保存された前びれの骨格として初の例である可能性があり、その点で非常に注目に値する」と述べた。
ステラーカイギュウは1741年に初めて発見されてから27年後の1768年に絶滅した。1741年、デンマーク出身の探検家ヴィトゥス・ヘリングがロシア海軍の遠征隊を率いて航海に出た際に船が難破し、生き残ったベーリングと船員たちは、後にベーリング島と呼ばれることになる島で冬を越した。
生存者の一人だったドイツ出身の博物学者ゲオルク・ヴィルヘルム・ステラーは、ベーリング島で海牛を発見し、船員たちの助けを借りて海牛を移動させた後、過酷な環境の中で研究を行った。
船員たちは難破船を使って船を造り、安全に帰還した後、海牛をはじめとする海洋生物の宝庫を発見したと人々に伝えた。ほどなくして狩猟者たちがベーリング島に押し寄せ、生物たちを事実上絶滅させた。捕獲だけでなく、餌をめぐる競争によって海牛が餓死したともいわれている。
今回発掘されたステラーカイギュウの骨格は、コマンドルスキー自然保護区の観光案内所で展示される予定だ。
コメント 0