ヒアリがトカゲにストレスを引き起こす
ヒアリにさらされたフェンスリザードではストレスホルモン濃度が低下し、アロスタティック過負荷の可能性が示された。
[ファムタイムズ Jennylyn Gianan記者]ヒアリがトカゲにストレスを引き起こすとの研究結果が発表された。
米ペンシルベニア州立大学生物学科のトレーシー・ラングキルデ教授と共同研究チームは、フェンスリザードがヒアリの侵入や環境要因によって受けるストレスを詳しく調べるため、2つの実験を行った。
最初の実験では、トカゲをヒアリに短時間さらし、血液サンプル中のホルモン「コルチコステロン」の量の変化を測定した。
その結果、トカゲのストレスは増加したものの、ほかの環境要因も考慮する必要があるため、ヒアリだけがストレス上昇の原因だとする証拠は不十分だった。
ラングキルデ教授は「直接曝露実験は、ヒアリがトカゲのストレス要因であることを示しているが、ストレスに影響し得るほかの環境要因を排除するものではない。そこで、ほかの環境要因を可能な限り制御し、ヒアリが本当にストレス上昇の主な原因なのかを調べることにした」と述べた。
そこで2つ目の実験では、研究チームがフェンスリザードの生息環境を再現し、ヒアリに侵入された環境とヒアリのいない環境の2種類を用意した。
ラングキルデ教授らは、ヒアリがフェンスリザードにストレスを引き起こす状況では、ヒアリと一緒にいるフェンスリザードのコルチコステロン濃度が、ヒアリのいない環境で暮らす個体より低いことを発見した。
ラングキルデ教授は「この結果は、トカゲがヒアリによるストレスを受けていなかったことを意味する可能性もあるが、それよりも、トカゲのストレス調節システムに何らかの異常が生じた可能性の方が高い」と説明した。
ラングキルデ教授は、ヒアリに直接さらされたフェンスリザードのコルチコステロン濃度が低下した理由について、極度のストレスで神経系が損なわれ、ストレスホルモンの追加分泌を止めるホルモン反応である「アロスタティック過負荷」が起きたためだと説明した。
ラングキルデ教授は「人間の技術発展や高速道路開発、ほかの種の侵入によって、環境はますます不安定になっている。侵入種の影響を把握する必要がある一方、ほかの環境ストレス要因の影響も知る必要がある。現時点では、ストレス要因による長期的な影響を予測できない」と強調した。
Jennylyn Gianan fam1@pcss.co.kr
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