遅くてもたくましい猟犬「クランバー・スパニエル」
クランバー・スパニエルの体格や被毛、狩猟能力、名前の由来と歴史、穏やかな性格、適した運動・飼育環境を紹介。
クランバー・スパニエルは胴が長く体高が低い。ほかの敏捷な犬ほど速くはないものの、ゆっくりと着実に歩き、一日中でも動き続けられる犬だ。この犬種は小柄ながら、頑丈で四角張った体つきをしている。また脚が短いため、歩いている途中で少しふらつくように見えることもある。しかし、生まれつき下半身が丈夫なので心配する必要はない。さらに、柔らかく密度の高いストレートの白い被毛を持ち、寒さにもよく耐えられる。厚い被毛のおかげで、悪天候の中でも問題なく動ける。ペット専門メディア「PetMD」は、クランバー・スパニエルがアメリカン・ケネル・クラブ(American Kennel Club)に最初に登録された9犬種のうちの一つだと紹介している。
クランバー・スパニエルは、ほかのスパニエル種に比べると人気が高いほうだ。その歴史は16世紀初頭にまでさかのぼり、1789年のフランス革命の際に現在の名前が初めて付けられた。フランス革命時、フランスのノアイユ公爵が飼っていたスパニエルを、英国ノッティンガムシャーのクランバー・パークにあるニューカッスル公爵の領地へ連れて行ったと伝えられている。ノアイユ公爵が連れてきたスパニエルは、この頃からクランバー・スパニエルと呼ばれるようになったとされる。その独特な外見のためか、クランバー・スパニエルはバセット・ハウンドとアルパイン・スパニエルの子孫だと考える人もいる。
クランバー・スパニエルは19世紀半ばに英国へ紹介され、その優れた狩猟能力によって英国の貴族階級の関心を集めた。しかし、庶民層からの支持は比較的得られなかった。庶民は、より足の速い猟犬を好んだからだ。その後、クランバー・スパニエルが米国に渡ったのは17世紀頃で、正式に登録されたのは19世紀末と推定されている。
クランバー・スパニエルは穏やかな性格のため、室内で飼う場合でも、毎日の散歩などで十分に運動させれば家庭で問題なく飼育できる。ただし、狩猟目的で育種された犬種であるため、狩りを模した遊びをさせるとよい。また、都市部よりも広大な屋外環境に近い郊外で飼うのに適している。
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